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2025/05/04 11:31 |
強いとか弱いとか、勝敗だけじゃ分からない?

あらためて十代の戦績じーっと眺めてたら、実は結構な確率でメインキャラは「十代と万全の状態で闘って負けた」って展開を避けてるみたいなんですよね。
翔はパワー・ボンドが使えなかったときにしか闘ってないし、万丈目はブラックサンダーになってからのデュエルはコンプレックスでハンデがある(?)し4期は勝てるデュエル捨ててるし。
個人的に、翔が十代より弱い証拠がどこにもないことに気づいてちょっとウハウハした。
そう考えると、十代は決して「唯一最強のデュエリスト」なんかじゃない
というか、そういう結論を徹底的に避けようとした展開のような気がします。
十代は「敵を倒すヒーローの才能/精霊を操る(?)力」っていう「特殊能力」を持ってるだけで、「デュエリスト」としては他の同級生とたいして実力が違うわけじゃない、っていうことなんだと思います。(ま、結局基本的には「敵を倒す力」=「実力」だと思われてるんですが、なんか現代の歪みを感じるよハニー…)
もうこれだけでもGX見直してもいいと思うんだ…。

…実は十代が対等な条件でデュエルしてるメインキャラって亮だけなんじゃ…?
その亮との十代の戦績(両方万全)は、敗北→引き分け(卒業デュエル)
で、この「引き分けの後」が実は面白くて、亮も十代もまずエドに負ける。つまりエドは、「これから1期よりレベルがひとつ高いデュエルが始まります」という宣言をするキャラだったりする。
十代はヒーローデッキの「新しい段階」に登ることでリトライして勝利、要するに、これ自体は少年漫画によくある普通のインフレなんだけど、卒業デュエルで「これがオレの限界」って言ってた亮は「悪あがき」開始、っていう感じで、「エドへの敗北」で二人の明暗が分かれていたりする
ヘルカイザー亮のめんどくさいところは、「デュエリスト」の枠内では手段を選ばないように見えて、普通には十分手段選んでるってことなんですよね。禁止カード使ってるわけでも外野で対戦相手に不利なことするでもないわけだから。だから亮もある意味では十代と同じくインフレしてるだけなんだけど、その内実が全然違う。
亮は十代と違って、「自分がいる段階」は変化してない。デュエリスト的には(というかリスペクトデュエル的には)外道と言われる方法で、本来その段階じゃ出せない力を出してるだけで。(ある意味、無免許運転?素直にチートと言えばいいのか・笑)
最近思い出すのは、小説版ガンダムSEEDの「メーターが200km/hまでしかない車で、それ以上を出そうとしたらどうなる?」「出せるわ。…仕方のない人、メーター以上を出したくなったのね」っていうアンドリュー・バルトフェルドとアイシャのやりとり(うろ覚え)なんですが、ヘルカイザーってこれなんですよね…。どこでエンジンが壊れるか分からない、メーター以上の速度で走る。カイザーはメーター限界の200km/hピッタリで走るっていうそれはそれで神業なことができる人だった(笑)

で、亮が「悪あがきの限界」をほぼ極めたのが95話のVS翔…というか、悪あがきの目的は「勝つこと」だけだから、極めるも何もないのか。
2期では、鮫島・吹雪・翔と順番に闘うけど、これは「亮の悪あがき」が、それぞれ、鮫島で旧世代に勝てること、吹雪は反則使った同世代に勝てること、翔は次世代に勝てることの証明になってて、この中で亮が一番勝ちたかったのは翔(次世代)のはずなんですよね。十代もエドも、亮にとって等しく次世代だから。(だからVS翔の直後に行方をくらましてる)
…ここで亮は、「これからどうしよう?」とか思ったんですかね…。「それで?」みたいな。
うーん…卒業デュエル思い出したの、この辺かもしれないな。どっかで思いだしてると思うんですよ、何度か言ってますが、「最高のデュエル」って、「お前なら分かるだろう?」って十代に言ってるあたりからして、「卒業デュエルみたいなデュエル」のことだから。

「勝つために手に入れた力」で、「最強の敵」と「最高のデュエル」をする。
それを目標としてる割にほいほい「十代(orエド)と闘おう」みたいにならないのは、そもそも亮が別にエドに勝ちたいわけじゃなくて、「勝てれば何でもいい」って思ってるのと、だからこそ「勝つために闘う」のがたいしていいもんじゃないって思ってるからなんでしょうねー。だから「相手を選んでる」。
縁があったのは「十代と同じ瞳を持つヨハン」で、亮自身が目をつけたのは「邪悪な精霊ユベル」で、何の因果か十代との再戦の機会が先に来るんだけど、それは言っちゃえば「最低のデュエル」になって、その十代にも絡んで「ユベルにとりつかれたヨハン」が亮の目の前に現れる。
「ユベル」は決して「デュエリスト」じゃない。だから、亮VSダークヨハンっていうのは、変な話「実力がすべてじゃない」世界と「実力がすべて」の世界を同時並行で書いてるんですよね。「デュエリスト」としては亮はヨハンに負けて、それ以外の面では亮はユベルに勝ってる。
そしてそれが、十代が亮を超えてること、十代にとって亮が尊敬するべき人だってこと、の両面提示になる。

そしてこの後、勝ちにこだわらなくなったことで、悪あがきする理由もなくなった亮は目標を見失ってしまう。「亮のいる段階」は、やっぱり1年目の卒業デュエルで止まったままです。
その亮を、レッド→イエロー→ブルーと着々と力をつけてきた翔が、亮から強奪した(笑)亮のデッキをベースにして闘うことで、「亮を超える意味」までもらって亮を超えていく。
翔が亮を超えていくのは、表遊戯が闇遊戯を超えていくののオマージュでもあるんですが、闇遊戯と違って亮は決して「主人公」じゃない。だから、単に正面から亮VS翔を書いて翔を勝たせたんじゃ、「翔が上がる」と同時に「亮が下がる」が強烈に出てしまう。
だからそうじゃなくて、「闘いの儀」のオマージュの95話(多分)ではあくまで亮のほうに(外道技込みで)勝たせて、翔は「亮のデッキ」で「亮以外」に勝つ(しかも…あの展開見る限り、やっぱり猪爪って亮に勝てた可能性が高いのよね…認めたくないけど・笑)ことで、「亮の現在位置」を変えないまま翔に亮を超えさせて、しかもそれを亮の推進力に変える、っていうこだわりを見せてくれる。

そんなわけで微妙に脱線しましたが(笑)、GXは、亮の「最強のデュエリスト」のイメージをどこまで損なわずに十代(&翔)にそれを超えさせるか、それにこだわりきった上で、最終回時点で十代・明日香・翔・万丈目の実力を互角にしたかったんだろうなと思います。4期の卒業デュエルで十代に一位取らせなかったのは、十代がユベルと超融合した引け目(?)でちょっと人と関わるの避けるようになったこと以外に、明日香と翔と万丈目の同率1位は許せても、ここに十代も入れて同率1位はさすがに角が立つから、十代はスペシャル仕様で遊戯とデュエル、っていう理由もあるのかなと。

まぁそんなわけで、GXってほんと細かいところまで気遣ってるなぁと思うんですよ。
展開のフリーダムさのわりに(笑)
十代さえいればいい話~って言葉もたまに見かけますが、一人一人のキャラクター大事にしてないと書けない話だと思います。
むしろ、私に言わせれば明日香・翔・万丈目の愛されっぷりって半端じゃないんですけどね…だって最終回時点で亮より強いってことなんだもん!!(笑)
亮がGXでの「強いデュエリスト」の指標になってるから仕方ないんだけど(笑)

…しかしこれでいくと、一番かわいそうなのはエドですね(汗)
万丈目は性質上「勝ち」で強く見せないといけなくて、誰に勝たせるか、って言ったら、十代は主人公だからボツ、亮は闘う理由がない、設定上その二人と同格で強いのは、あとはエドしかいない、っていう。
いや、強さだけならヨハンって手もあるんですが、後の展開を考えるとちょっとやりにくいですね。ヨハンって、精神的にははっきり言って十代より強い一種の「ジョーカー」なので。
…うーん、ここはエドに涙をのんでもらうしかない感じなんですよね…。
でも、十代を「主人公」として立てた上で、できるだけ全員をかっこよく見せるために、随分欲張ってると思いますよ、GX(笑)
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2009/09/07 06:26 | Comments(0) | 遊戯王DMGX

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