今のトップなんですが、174話のあとのダークネスの中の二人はこんなんでいいじゃんもうっていう気がしてきたんです的なミニ創作を5分で描くチャレンジ。
ひとつになる。
ぜろ。
すべてがダークネスのなかでひとつに―
「―って、藤原!?」
「吹雪」
―なったにしては、今どう考えても吹雪と藤原は面と向かって相対していた。
「え、なにこれどういうこと?」
「だから、ひとつになったんだろ。ダークネスで」
「いや、意味わかんないんだけど」
ありえないほどのほほんとした会話が繰り広げられる。
「吹雪はさすがだってことだよ」
「…?」
「ここは全部がひとつになるところだ。今ここではオレはお前だし、お前はオレ…ってことになる。原理上はな」
「でも、会話してるような気がするんだけど…」
「それはお前が、自分を否定しないままここにきたからだよ。お前に触発されるかたちで、オレの自我もダークネスから不完全だけど分離してるんだ」
藤原は笑っている。
これはひょっとして、初めて見る笑顔だった。
「…でも、このままじゃ駄目だよね?」
つられてかなりのんきな口調で吹雪が言った。
「ああ」
「どうする―どうしたらいいんだろう」
「吹雪、ちょっとごめん」
という前置きでくらったのは、突然のおでここつん。
「―っ」
それで流れてきたのは、十代と戦っている藤原の姿と、彼を支配する負の感情。
「…これが今表に出てるオレの姿だ」
「………」
「動揺してるのは、お前がここにいて、オレがここにいるから。あいつが信じてないものを、オレは信じてる。反則技だけどね。この気持ちは、お前から借りてるから」
「…ダークネスで一体化するっていうのは、こういうことだったのかい?」
「構造的にはそうなんだろう。ただこんな使い方ができたのは、お前が初めてだと思うけどね」
「…キミを呼んでる声がする」
「うん。―だから、オレは行くよ。でも吹雪、ひとつだけ、約束してくれないか」
「何を?」
「この勇気はまだお前からの借り物。きっとここから出てしまったら、今みたいには笑えない。だけどそれでもいいって気持ちまで全部、オレはお前からもらってるんだ。だから今は、オレはお前に何も言わない」
「…うん」
「あっちに帰って、オレの中にオレの勇気が生まれたときは、オレはお前に伝えたい言葉があるんだ。聞いてくれる?」
「もちろんだよ」
「―ありがとう」
+++
うふふふすごくタイムアップしたわー。15分かかった。
もちろん告白したいんだぜ藤原は。
ぜろ。
すべてがダークネスのなかでひとつに―
「―って、藤原!?」
「吹雪」
―なったにしては、今どう考えても吹雪と藤原は面と向かって相対していた。
「え、なにこれどういうこと?」
「だから、ひとつになったんだろ。ダークネスで」
「いや、意味わかんないんだけど」
ありえないほどのほほんとした会話が繰り広げられる。
「吹雪はさすがだってことだよ」
「…?」
「ここは全部がひとつになるところだ。今ここではオレはお前だし、お前はオレ…ってことになる。原理上はな」
「でも、会話してるような気がするんだけど…」
「それはお前が、自分を否定しないままここにきたからだよ。お前に触発されるかたちで、オレの自我もダークネスから不完全だけど分離してるんだ」
藤原は笑っている。
これはひょっとして、初めて見る笑顔だった。
「…でも、このままじゃ駄目だよね?」
つられてかなりのんきな口調で吹雪が言った。
「ああ」
「どうする―どうしたらいいんだろう」
「吹雪、ちょっとごめん」
という前置きでくらったのは、突然のおでここつん。
「―っ」
それで流れてきたのは、十代と戦っている藤原の姿と、彼を支配する負の感情。
「…これが今表に出てるオレの姿だ」
「………」
「動揺してるのは、お前がここにいて、オレがここにいるから。あいつが信じてないものを、オレは信じてる。反則技だけどね。この気持ちは、お前から借りてるから」
「…ダークネスで一体化するっていうのは、こういうことだったのかい?」
「構造的にはそうなんだろう。ただこんな使い方ができたのは、お前が初めてだと思うけどね」
「…キミを呼んでる声がする」
「うん。―だから、オレは行くよ。でも吹雪、ひとつだけ、約束してくれないか」
「何を?」
「この勇気はまだお前からの借り物。きっとここから出てしまったら、今みたいには笑えない。だけどそれでもいいって気持ちまで全部、オレはお前からもらってるんだ。だから今は、オレはお前に何も言わない」
「…うん」
「あっちに帰って、オレの中にオレの勇気が生まれたときは、オレはお前に伝えたい言葉があるんだ。聞いてくれる?」
「もちろんだよ」
「―ありがとう」
+++
うふふふすごくタイムアップしたわー。15分かかった。
もちろん告白したいんだぜ藤原は。
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